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マーケティングリサーチ関連ブックリスト
リサーチャーの仕事
小島史彦 日本能率協会マネジメントセンター 2000
1章 ハイリスク時代のビジネス対応
- 企業環境はダイナミックに変化する
地球規模で競争に勝つ
リサーチ:リスクを最小限にするため
情報通信技術の発展→企業活動が地球規模に→最適地調達が進む
環境問題や人権が企業イメージを左右する
環境問題に敏感に
世論は必ずしも合理的ではない
- 商品寿命はますます短縮する
技術革新による新市場が実現する
移り気な消費者主導でヒットが続かない
- リスクを回避するにはどうするか
問題の発見は問題意識から生まれる
考え方の一貫性と継続性がリスクを予防する
2章 変化を読み取る
- 最初に正しい事実判断がある
リサーチャーに真実はない
事実判断と価値判断はどう違うか
- 変化にはいくつかのタイプがある
大河の流れに乗る
変化は継続的か一過性かを考察する
循環信仰から脱皮する
- 変化を起こす要因は何かを探る
増える説明変数
マインドと思い込みを区別する
3章 リサーチを分類する
- リサーチを対象別に分類する
何を対象とすれば問題が浮き彫りになるか
中高生向け加工食品の売上が落ちた→
×中高生をリサーチ対象とする
○中高生の母親の世代をリサーチ対象とする
どこまでセグメントするか
フォーカス(焦点)グループをきちんと把握することが、対象をセグメントする ときの前提になる
調査に協力してもらうには、調査の趣旨をはっきりと伝えて、その社会的な役割に理解を求め、調査に賛同してもらうこと。自らの身分証明をして、不安を取り除くことが重要。調査への協力はボランティア精神が基本であるので、謝礼でなんとかしようとすると失敗する。
- リサーチを方法別に分類する
事実だけを根拠とする
面接、ヒアリングで正しい事実を得ることは容易ではない
キューピーマヨネーズを使う人が、なぜ使うかを質問され、「おいしいから、すっぱさが程よいから」などと答える人が多いだろうが、本当のところ、キューピー以外の家庭用マヨネーズを知らないだけなのでは
意見や観測を重視する
→意識が多様化している今日では平均の数値で判断することにリスクがあるため
インターネット調査の効用
○自分の自由時間に情報に接することができるので抵抗が少ない
○調査会社に自分が登録されていることを了承済みなので無責任になりにくい
×プライバシー保護の問題
×匿名性による情報の一人歩きの問題
- リサーチを目的別に分類する
基礎的な研究と対症療法のためのリサーチはどうするか
社内の判断のためか、利益を生みだすためか
理屈付けや計画の正当化を目的とした調査もある
4章 リサーチャーの役割
- 海図を描く
見えないところを探る
意識と行動は一致するとは限らない
判断基準は何か?
相対値よりも絶対値のほうが大切
具体的なものを抽象化する
具体的な事象を平均値・標準偏差や分布などに抽象化(数値化)すること
抽象とは:事物または表象の或る側面・性質を抽(ぬ)き離して把握する心的作用。その際おのずから他の側面・性質を排除する作用が伴うが、これを捨象という。一般概念は多数の事物・表象間の共通の側面・性質を抽象して構成される。
←→具体(広辞苑より)
統計には有効数字という基準がある→数字の桁の基準を決める
パーセント表はなるべく実数と共に表示
- 水先案内をする
プロの知識と経験を活用する
消費性向:ある一定期間の所得に占める消費の割合。所得全体に占める消費の割合を平均消費性向といい、所得の増分中に占める追加的消費の割合を限界消費性向という。
←→貯蓄性向(広辞苑より)
先を読んで進路を示す
最上級の表現はデータではっきりと示されていれば使用してもよいが、比較級の表現は慎重に使う→AはBより非常に多い、のか、AはBよりやや多いのか
- 運河を設計する
問題解決の糸口を提示する
あらゆる問題解決策に利点と欠点がある
その両方を客観的に示すこと
人の考え方が多様化して、マジョリティ/グループが存在しなくなってきた。データにしたがって少数派を切り捨てていては本質的な解決策を得られなくなってきている。少数派であっても強い指示のある政策が問題を解決するのに効果的なことがある。
解決策の構想から戦略展開へ
5章 リサーチ・スペシャリストの役割
- の指標を開発する
「信頼性」が基本にある
「固有性」が高い専門性を生む
- 顧客ニーズに対応する
まっすぐに考える
依頼者の「こんなことを調べて欲しい」は、問題点の発見やその解決に充分でないことのほうが多い。
リサーチャーは「何が問題か」からスタート。顧客の真のニーズは問題を発見して解決することにある。
正直にレポートする
- リサーチの専門家を上手に活用する
広くか、深くかを決める
責任はデシジョンする人にある
6章 リサーチャーの仕事
- 公表されている情報で問題を解く
問題意識が決め手である
情報源がどこにあるのか
その情報源は信頼できるのか
コストはどうか
情報源は多様になる
グローバリゼーションにより、価値観が分化、社会現象に対する考えが多様化
情報源がどこに立脚して情報を発信しているのか
定量データから定性データへ
- 仮説を設定する
常識を超える発想が求められる
リサーチャーの仕事とは:仮説の設定→明確になった課題の解決策の探索
「Aブランドは販売不振である」は、仮説ではなく、事実
「商品機能に優れた競合品がある」「価格が高い」「販売店が少ない」などが仮説
仮説はピラミッド状にブレークダウン
確立の低いものから消していく
- リサーチを設計する
「調査」することで問題が明快になるか
調査を手順よく進める
- 調査を実施管理する
「餅は餅屋」にまかせる
パートナーとして問題意識を共有する
解析手法をどうするか
- レポートする
数字の解釈だけではレポートにならない
誰のためにレポートを書くのか明確にする
7章 リサーチャーに必要な知識
- 基本的な知識は何か
信頼できる情報にアクセスする
情報がどこにあるかのインデックス
どの情報源が信頼できるかの知識
その情報はどのような意図で発信されているかの知識
コンピューターの腹の中を知る
*回帰係数
*多次元尺度構成法(MDS)
質的情報の分析技術を持つ
社会現象が多様になると、平均値を見ているだけでは実態がわからないことが多くなる→質的な情報の重要性が高まる
観察法から得た情報→定量化処理できる?
- リサーチの専門知識とは何か
サンプル調査の常識は何か
ユーザーの全数調査は意味が無い。ユーザーの追跡調査は簡単だが、他社商品のユーザーやノンユーザーの情報のほうが利用価値が高いことが多い
調査の母集団は何か?ランダムと言いながら条件のついていることが多い
リサーチ内容の専門知識とは何か
マーケティングリサーチでは、市場細分化戦略と、商品ポジショニングについての理解が不可欠
市場細分化:狙いを定めた市場に競争力のある商品を提案して、市場を確保する戦略
商品ポジショニング:ブランドを戦略的に位置付けること
テーマに影響する周辺知識を持つ
発見型リサーチ:最適解が発見できれば、理由は分からなくてもよい
因果関係や相互作用を明らかにするリサーチ:理由を明らかにして対応策を立てるために行う
8章 リサーチャーに求められる能力
- 情報整理術を身に付ける
引き出しをたくさん持つ
引き出しの関係性を体で覚える
- 分析能力を磨く
重要性で順位をつける
ある現象に対し、原因を列挙する。原因は重要性において順位付けができる
因果関係をはっきりさせる
洞察力を養うには、あらゆることに疑問をもって、自分で答えを出す訓練
その答えが正しいかどうか調べる
原因は一つとは限らない。疑問の解答は複数考えること。そうすれば仮説もたくさん立てられるようになる
- 表現力がいる
説得力のある文章を書く
数字の根拠が無いのに最大級の表現を使うことは避ける
「必ず」「非常に」「極めて」の多用を避ける
理由が明らかであること
主語と目的語をはっきり書く
メリハリをつける
表やグラフを活用する
棒グラフ:度数分布、出現頻度を表すときに使用。実数を表すときに使う。立体的にするのは視覚的によろしくない。
折れ線グラフ:時系列の変化を見るとき。物価指数などの指数の表現に使う。
円グラフや正方形グラフ:パーセント表(長方形グラフはよくない)外側が今回の調査、内側が前回の調査。
人間の形、お札などを使ったグラフも見られるが余り凝るべきではない
表現力が大切だが、リサーチに創作は許されない。誤解を招く表現は避けること。
- 課題を解決する発想力がいる
データに基づいて考察する
リサーチャーの発想力とは根拠のある発想である
解決に当たって、理想点はどこか?
- 問題点を浮き彫りにする
問題を解決するにはまず問題点を明らかにしなければならない
逆、違った角度から問題を眺めてみる
ブランド知名率100%→新しく開拓できるユーザーが限り無く少ないということ
過去のデータと比較する
9章 リサーチャーを活かすビジネス・スタイル
- 客観性を重視する
ビジネスは科学だ
経験優先から計数優先へ
客観的でないと世界に通用しない
説得の根拠の世界基準は数字
世界共通の判断基準が必要
- 専門家を過信しない
リサーチは確率だ
リサーチャーは「絶対に〜なる」という情報は発信しない
情報のターミナルになるシステムをつくる
一括管理で無駄を無くす
機密保持もラクにできる
アナリストが元気な会社はミスがない
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